若者は今 「仲間と創る次世代の就農システム」

積極的な地域貢献で県農業大賞県知事賞受賞
真岡市境 野口いちご園 野口 一樹さん(41)

日々是好日

 「『イチゴと言えば真岡』を全国区にしたい。皆の笑顔のために」
 農家の5代目、イチゴ農家として2代目の野口一樹さんは、就農わずか8年で新品種・新技術の導入、農福連携、積極的な地域貢献活動などが認められ昨年度の県農業大賞県知事賞を受賞した。地域、農業の未来を見据え、まい進し続ける。
 「『農業は一人ではできない』。祖父、親父の姿から学びました」
 代々米や野菜などを生産し、父喜一郎さんの代でイチゴ専作経営をスタートした。
 野口さんは福島大教育学部を卒業後、友人らと進学塾を設立したが、東日本大震災を機に「食、農業の大切さ」を実感。2013年帰郷し、就農。父、先輩たちに技術、知識、相互扶助の精神を学んだ。
 現在、本県から生まれた「とちおとめ」「とちひめ」「ミルキーベリー」「とちあいか」の他、夏秋どり品種「なつおとめ」にも着手。6次化産業にも参入し、完全無添加濃縮液「いちごミルクのもと」を開発。「日本一の産地」として、イチゴの周年提供を実現した。
 福利厚生の充実、有給休暇の確保、梱包や用具清掃などの簡易的作業の外部委託化など労働環境の見直しも行っている。
 委託に関しては地元有志らと協議会を設立。委託先を障がい者福祉施設にすることで障がい者はやりがいを見出し、農家は生産に専念できるといったgive&giveの関係性を創出。ユニバーサル農業を実践している。
 収量増加や品質向上を進めるため、加工・流通を専門に行う別会社も設立予定だ。「イチゴで地域を元気に」と志を同じくする県内有志とイベント企画、情報発信を行っていく。
 3年前からJAはが野青年部部長も務めている。新規就農促進や「コロナ禍で農家としてできることを」と盟友(会員)と子ども食堂に食材を提供した。「喜ぶ姿が直接見られて励みになった」。笑顔がほころぶ。
 仲間、地域、未来のために。若きイチゴ農家の躍進から目が離せない。

PDF版はこちら

今号の記事

カテゴリー一覧