初日の出を眺める参詣者(2019年)

本殿を背にすると鳥居の中に御来光

初日の出のご来光が鳥居の中に

真岡市台町の本城稲荷神社は「お天気の神様」
歳神様に豊作や健康、コロナ収束を祈る

文化

 真岡市内には、全国でも珍しいといわれる3つの神社がある。
 真岡駅東口の鉄道の神様『守鐵神社』、真岡市役所西側の税の神様『むつみ稲荷神社』、そして真岡小学校前にある城山公園内のお天気の神様『本城稲荷神社』。本城稲荷神社(柳田耕太宮司、氏子総代上野守さん)は高台にあり、北東に芳賀富士、南に筑波山が望める。眼下には真岡市街が広がり毎年、初日の出を見に訪れる人で賑わう。
 真岡城は、諸説あるが、鎌倉時代末期の貞治元年(1362)に芳賀高貞が築城し、御前城から移転し、戦国時代の天正5年(1577)になり芳賀高継が北条氏の侵攻に備えて堅固な城郭としたとされ、現在真岡城址は真岡小学校と城山公園となっている。
 本城稲荷神社は真岡城築城の際に鬼門除けとして城の北東に創建され、後に現在地に移築された。棟札には、『伊勢神宮古材、大前神社神域桧材使用御本殿造営』とある。
 城山公園と同神社は、2011年3月11日の東日本大震災により被災した。改修工事で公園の表土を約2m削って低くしたが、シンボルの夫婦ケヤキの木と同神社はそのままの高さで残され歴史を繋いでいる。
 神社改修の際、御神体は、約3年間、大前神社に仮遷座された。氏子総代の上野守さん(72)によると、再建後の平成26年6月29日、本遷座祭が執り行われた。当日は、暗雲垂れ込める中、夕方から夜にかけて御本尊が遷された。上空が真っ暗になったが、稲荷神社の上空のみがすっぽりと晴れ、雨に遭わず無事に遷座した直後に土砂降りとなった。列席者全員が『お天気神社のお陰か』と驚き鳥肌が立った。以来、語り草になっている。真岡の夏まつりには、関係者により祭りの無事を祈る「お天気祭」が行われている。その他、灯籠流しや流し踊り大会の関係者が晴天を祈願しに訪れている。
 一年の計は元旦にあり―初日の出は、元旦の朝のご来光で、神様をお迎えするという意味。古来より、初日の出と共に、穀物や農耕の神様である歳神様にその年の豊作や健康、幸運などを祈ると言われる。
 稲荷神社には七の鳥居があり、この時期、午前6時半~7時頃、御本尊を背にすると鳥居の中にご来光が見える。寅年の健康、安全、一日も早いコロナ収束を祈りたいものです。

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