4年ぶりに開かれた鹿島神社の八坂祭

新版勝道上人 紙芝居披露も

真岡・鹿島神社で八坂祭

文化

 日光開山の祖、勝道上人が誕生した真岡市南高岡にある鹿島神社でこのほど、4年ぶりに八坂祭(祇園祭)が開かれた。本来の2日間の日程が1日で執り行われ、若衆らのにぎやかなお囃子が境内に響き渡った。
 神事では豊田智昭宮司が祝詞を上げ、渡辺源一区長、仁平隆雄氏子会長らが順番に玉串をささげた。
 2年前、鹿島神社境内を描いた江戸・寛保元年の古地図が地元で見つかった。本殿に掲出された古地図には本殿などのほか、神木の大杉や千手観音堂があったことなどが記されている。神社東南約200㍍には現在も古いお堂とともに千手観音が残る。
 この日の直会では、同神社が制作した紙芝居「勝道上人由来 誕生の地」に新たに千手観音の内容を加えた改訂版が、民謡美寿々会「もおか」支部の佐藤宣子支部長によって披露された。
 真岡藩主稲葉正勝公の息子で江戸幕府老中職まで上り詰めた政則公の功績から、鹿島神社を手厚く保護。御神紋として「三つ葉葵」を与えたとされる。
 徳川家と縁が深い同神社。豊田宮司は「絵図をきっかけに勝道上人の功績や徳川家との関係など神社に興味を持ってもらいたい。千手観音もお堂とともに地域で守れるようにできれば」と話していた。

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