左から内田さん、堀越さん、斎藤さん、冨田さん

卒業時の写真。前列左から堀越さん、香川綾学長、斎藤さん、増田圭子さん。後列右端、冨田さん。

真岡市の斎藤さんら女子栄養短大同期の4人

チャットパレスで語り明かす

社会

 真岡市の老人福祉の草分け的存在、同市荒町2丁目の斎藤ヨシ子さん(88)は10月20日、井頭温泉チャットパレスで、56年前の1967(昭和42)年に卒業した女子栄養短大二部の同窓生3人と久しぶりの再会を果たし、旧交を温めた。
 集まったのは埼玉県秩父市の冨田富子さん(79)、同県草加市の内田文代さん(79)、茨城県常総市の堀越とし子さん(80)。卒業後、冨田さんは教職課程を修了し、中学校の家庭科教諭となった。内田さんは、翻訳会社に勤めた後東京で翻訳会社を立ち上げ、現在息子に引き継いだ。堀越さんは、茨城県の生活改良普及員として勤めた。
 3人は真岡に到着後斎藤さん宅で、栗おこわ、柿なます、かんぴょうとミョウガのお吸い物など自慢の手料理で接待を受けた。
 ホテルのロビーでは「タイムカプセルを開けたような気分」、「話し方も雰囲気も当時のまま。一瞬に学生時代がよみがえった」と、斎藤さんが持参した卒業時の写真などを眺めながら懐かしんだ。
 大部屋で語り明かし斎藤さんは、日本舞踊の「荒城の月」を披露した。
 斎藤さんは、女子栄養短大での学びがその後の人生を豊かなものにする礎となった。卒業後、茨城県で農業改良普及所の生活改良普及員として農家の生活改善指導にあたった。結婚して真岡に移住し、真岡工業団地総合管理協会、市福祉課で家事援助や老人世帯のヘルパー、安否確認の仕事に携わった。地域住民の栄養摂取の向上にと自宅で約10年間、料理教室を開き、料理の楽しさを広めた。
 1995(平成7)年に真岡市で第一号となるデイホーム「さわやかデイホーム悠々」を立ち上げ、お年寄りの居場所を提供した。孤独になりがちなお年寄りが通所し、レクリエーションや運動、食事などで過ごした。介護保険導入後は特定非営利活動法人理事長として事業を続け、2016(平成28)年、80歳で引退した。

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