寄贈された太鼓と左から田邊区長、小河さん、渡邊館長

寄贈された太鼓の叩き初め

地域文化の継承 お世話になったお礼に太鼓寄贈

~熊倉町の小河さんが地域に感謝し~
公民館祭りや世代間交流夏祭りで活用し地域活性

文化

 真岡市熊倉町(大谷地区)に住む小河猛さん(90)は、63年間お世話になった地域にお礼がしたいと、9月13日、太鼓を寄贈した。
 小河さんは、茂木町中川地区の出身で東京で働いた後真岡市に移住。地域に溶け込み過ごせたことから、御神輿の寄贈を申し出た。しかし地域では、神輿の担ぎ手が確保できないため、神輿の代わりにお囃子会の子どもたちが公民館祭りや地域の世代間交流夏祭りなどで演奏している太鼓ではどうだろうかと小河さんに相談。小河さんは地域の子ども達のためにと快諾し、さっそく壬生町の小野崎太鼓店に3張の太鼓を発注した。
 寄贈式は大谷公民館(渡邊亨館長)で行われ、小河さんから熊倉四区長の田邊光明さん(72)に太鼓と目録が手渡され、田邊区長からは小河さんに感謝状が贈られた。太鼓は、大切に使って行こうと、大谷お囃子会(高岡弘幸会長)に管理を託し、委託書が手渡された。
 その後、お囃子会により寄贈された太鼓の叩き初めが行われ、勇壮な音と心躍る音色が地域に響き渡った。また小河さんも地域への感謝の思いを胸に、昔鳴らした腕で盆踊り太鼓を演奏した。
 田邊区長は「地域文化の継承のために大変ありがたい。今後は、この太鼓で志気を高め、住みやすく明るい地域にしていきたい」と話し、太鼓を通じての地域活性に期待を寄せていた。

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