本番さながらに行われた訓練

みんなで防ごう 林野火災

市貝町消防団 団員120人が真剣訓練

文化

貝町消防団 団員120人が真剣訓練
 市貝町消防団(佐藤兼二団長)は12月4日、同町市塙の観音山梅の里駐車場他で、林野火災想定訓練を行った。
 同町では令和4年3月、町内で1週間に3件の林野火災が発生した。防災ヘリも出動して消火に当たるなど大規模な山林火災につながる恐れもあった。消防団では訓練の必要性を痛感していたところ、消防庁で令和4年度から始まった「消防団の力向上モデル事業」が採択になり、同事業を活用し先進的な事例として訓練を行った。
 装備面では、ホースは従来の直径65㎜に対し林野火災に有効な直径50㎜のものと併せてガンタイプノズル、残火処理に有効な背負い式消火水のうを、小型ポンプに対しては、安全に中継送水を実施するための装置を導入した。
 訓練には、同消防団2分団15部から1部6人ずつと芳賀地区消防本部から30人の約120人が参加し、消防車20台がずらりと並んだ。
 観音山山頂付近で火災が発生したとの想定で煙が上がり、団員は佐藤団長の指揮に従い、同山西側を流れる桜川から3カ所で水を確保し、約1・2㌔の距離を中継送水し消火活動に当たった。最後は水のうを背負った30人が山を登り、最終消火に当たった。
 消防本部保有のドローンが上空から撮影し、消火を確認して訓練を終えた。訓練は、緊張感あふれ本番さながらに行われた。
 佐藤団長は「これから本格的な火災シーズンになるので、消防団は訓練を糧に地域の安心、安全のために活動して参ります」と語った。

今号の記事