国体での演技(左が眞塩さん、本人提供)

「ベストを出せた」と話す眞塩さん

アーティスティックスイミングの眞塩柑菜さん

スポーツ

眞塩さんはもともと競泳をやっていたが、ASのパンフレットを見た母親に勧められ、小学4年生の時に「栃木フィッシュテイルアクアクラブ」の体験会に参加。当初は楽しみながら習っていたが、地元で国体が開催される2022年には出場可能な年齢になると聞き、ペアを組む同い年の金山桃子さん(栃木市立大平南中3年)と「国体を目指してレベルアップしよう」と目標を決めた。
 同クラブには水深3㍍の練習用プールがないため、休日は県内外の施設まで出向いて練習に励み、直前は本番の会場となる「日環アリーナ栃木」で、平日は夕方から約2時間、土日は午前9時から約8時間の猛練習をこなしてきた。
 眞塩さんは国体終了後、父親の仕事の都合でアメリカへ転居。国体は、5年間ペアを組んだ金山さんとの最後の舞台であり、自身にとっての競技のひと区切りと決めていた。
 金山さんとは「5年間の集大成として、悔いのない演技をしよう」と誓い合い、本番に臨んだ。総合16位という結果に「練習の成果は出し切ることができた」としながら、「本気でやると決めてからは、つらく苦しいことも多かった。同じような苦しさを乗り越えて上位入賞した選手たちの演技は、本当に凄かった」とライバルを称えた。
 転居先では、近くに日本人学校がないため、現地の中学校に転入。英語でのコミュニケーションは不安だというが、眞塩さんは「これまでASに打ち込んできた経験を生かして、何事にもチャレンジする気持ちを忘れずに頑張りたい」と前向きに語っていた。

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