木くずの持ち込みを呼びかける礒工場長

破砕機

バイオマス発電で循環型社会目指す

木くずを木質チップ化
Nエナジーウッドリサイクル稼働

社会

 真岡市中の㈲ナチュラルエネジー(礒一弘社長)は真岡市の一般廃棄物処理業者許可を得て木くずの処分をしてきたが、5月に新たに樹木処理施設「Nエナジーウッドリサイクル」(同市中、礒隆志工場長)の稼働を開始した。さらに7月に「発電利用に共する木質バイオマスの証明に係る事業者認定」を受けた。一般廃棄物処理業者として同事業者認定を受けたのは県内初。
 同施設では木くずを木質チップにし、バイオマス燃料として発電事業者に供給する。木質チップを燃料とする木質バイオマス発電は現在、再生可能エネルギーの一つとして注目されている発電方法。限りある資源を有効活用することで、資源循環型社会の実現を目指す。
 一般廃棄物の木くずは、公園や道路、家庭の剪定・伐採によって生じた樹木の幹、枝、葉、根などで同社に持ち込む事ができる。また、山林の間伐材や伐採した木々の現地での処理にも応じている。
 同社は、トラックなどで持ちこまれた幹・枝葉を台貫で総重量を測定し、指定された場所に積み荷を降ろし、積み荷の内容と重量で金額を割り出す。引き取った幹・枝葉は破砕機でチップにし、バイオマス燃料として使用される。
 同社が取得したバイオマス証明の認定は全国に支店を設けることもできる。
 日本造園建設業協会委員を務める礒社長は「国立競技場等で剪定した木くずを利用して発電所を作り、国内や世界にバイオマス発電を広めたい」と壮大な夢を語っている。

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