樹木に土を盛る安田名誉院長(左)と本多院長

芳賀日赤 ヒポクラテスの木植樹

旧病院の苗木を全国日赤に株分け

社会

 芳賀赤十字病院(真岡市中郷、本多正徳院長)は11月6日、おもいやり駐車スペース東側の緑化エリアにヒポクラテスの苗木を植樹した。
 植樹した木は、真岡市台町の旧日赤跡地にあったものを挿し木して育てた苗。同所のヒポクラテスは日本赤十字社創立百周年(昭和 52 年)を祝ってギリシャ赤十字社から日本赤十字社本社に寄贈された46本の一つだった。平成31年に日赤本社が現存する木の調査を行い少なくなっていることから挿し木の育成要望が芳賀日赤にあった。同年3月、新築移転に伴い樹木の移設を検討したが大木で移設を断念。礒造園土木(真岡市中、礒一己社長)に木の枝から挿し木を依頼した。挿し木は二十数本が育ち約1・5mとなった。同病院は全国の赤十字施設に苗木の希望を募り、北海道の清水赤十字病院から沖縄赤十字病院まで21施設に株分けを行う予定となっている。
  「ヒポクラテスの木」はスズカケノキやプラタナスとも呼ばれる落葉広葉樹。「医学の父」として知られるヒポクラテスがギリシャのコス島でプラタナスの木の下で弟子たちに医学の講義をしたと伝えられ、現在でも「ヒポクラテスの木」として大切にされている。2400年前の医者の倫理がゆかりの木と共に受け継がれている。
 植樹式では苗木の根元に安田是和名誉院長と本多正徳院長がスコップで土を盛り、植樹を祝った。続いて、苗木を2年間かけて育てた礒造園土木に感謝のクリスタル製盾を贈った。

今号の記事