ファンとともにホームランパフォーマンス

始球式を終えた石坂市長(中央)

功労賞を受賞した山口(左)

ホンダリヴェルタ 今季初の地元戦で連勝

始球式に石坂真岡市長が登場

スポーツ

 女子ソフトボール・JDリーグの公式戦が5月20・21の両日、宇都宮市の県総合運動公園野球場で行われ、東地区のホンダリヴェルタは日立に2―1、大垣ミナモに2―0で連勝。駆けつけた地元ファンの大声援に応えるべく、全力プレーで接戦を制した。
 今季初の地元戦は、3連勝と波に乗る中で迎えた。20日の日立戦の試合前には、永年選手功労賞の表彰セレモニーを実施。高卒10年目の山口美紀に記念の盾が贈られた。愛知県・星城高出身の山口は、身長178㌢の長身投手。「肩の手術で投げられない時期もあったが、日本一を目指すチームでプレーできることは財産」と受賞の喜びを語り、「チームには若い選手が多いので、自分が経験してきたことをいい形で伝えていければ」と後輩の成長を願った。
 ファーストピッチセレモニー(始球式)には、石坂真一真岡市長が登場。堂々とした投球に、観客からは大きな拍手が送られた。
 試合は、四回にホンダが主砲・塚本蛍のソロ本塁打で先制。直後に同点に追いつかれたものの、終盤の六回に四球と犠打で二死2塁のチャンスをつくり、棚町佳奈がライト前にしぶとく決勝タイムリーを放った。投げては先発のアリー・カーダが再三のピンチをしのぎ、4安打1失点で完投勝利(3勝目)を挙げた。
 塚本は「打ったのはチェンジアップ。追い込まれていたが、前回の対戦で抑えられていたピッチャーだったので、絶対にやり返すという強い気持ちでバットを振り抜いた」とリベンジを果たし、棚町は「速球に少し押されたが、いい所に打球が飛んでくれた。会場に来てくれた地元ファンの前で活躍できて嬉しい」と笑顔をみせた。
 21日の大垣ミナモ戦は、三回に先頭の菱谷香実がレフトへの二塁打で出塁すると、一死3塁から大川茉由(佐野市出身)の内野ゴロが野選を誘い先制。続く二死2塁のチャンスに、打撃好調の長谷川優理がセンター前にタイムリーを放った。先発のジェイリン・フォードは尻上がりに調子を上げ、今季5勝目を3安打完封で飾った。
 先制のホームを踏んだ菱谷は「開幕直後は悩む時期もあったが、ようやく自分のスイングを取り戻せた」と復調を実感し、大川は「いつもピッチャー陣に助けられている。1番バッターとして出塁率を上げ、チームの勝利に貢献したい」と奮起。勝負強さを発揮した長谷川は「チャンスの場面では、とにかくランナーを返すことだけを考えている」とチームプレーを強調し、フォードは「相手打線はコツコツ当ててくる。バックを信じ、打たせて取ることを意識しながら投げた」とナイスピッチングを振り返った。
 加藤一秀監督は「2試合ともチャンスでもう少し点を取りたかったが、チームが目指すソフトボールはできている。5連勝は選手一人一人がしっかりと役割を果たしている結果。交流戦でも1試合ずつ集中して戦いたい」と述べ、ファンの声援に感謝の意を表した。

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