引き舞い工事が行われた社務所

油圧ジャッキで少しずつ移動

大前神社社務所を移設修繕

御造替1250年事業一環で

文化

 真岡市東郷の大前神社は9月20日、祈祷などを受け付ける社務所の引き舞い工事を行い、建物を東側に約2m動かした。
 社務所は築63年で、64畳の大広間、祭壇、和室等があり延べ床面積は約245㎡。建物全体を2週間かけてレールの上に乗せ約45㎝上げ、油圧ジャッキを横にして約2時間かけて移動した。
 社務所西側に新たなスペースを設けて基礎工事を進めており、終わり次第、約10m西側に社務所が移設される。その後瓦ぶきの屋根を銅板ぶきにふき替える工事などを行う。今後西側参道の整備も予定され利便性が向上する。
 栁田耕太宮司は「木造建築文化を残すための工事で、修繕後は畳の部屋で生け花や茶道など日本文化を学ぶ場としても提供できれば」と話している。
 同神社は、767~770年の造替が伝えられる古社で、社殿は元禄年間に再建され「国指定重要文化財」に指定されている。
 一昨年から、御造替1250年事業として額殿、神楽殿の修繕・改修を行ってきたもので、社務所移設修繕はメインとなる。

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