マスコット「ソアラちゃん」

NPO法人そらいろコアラ 子どもや妊産婦に安心な居場所を

増田卓哉代表が設立趣旨語る

社会

 「すべての子どもや妊産婦が安心できる居場所を作りたい」―と、小児科医や助産師、保育士、弁護士、管理栄養士などの多職種チームからなるNPO法人そらいろコアラ(真岡市荒町、増田卓哉、鳥飼蓬子共同代表)が昨年7月に真岡市での活動をスタートさせた。
 これまでにこども食堂の開催、子どもや妊産婦の居場所の開設、LINEでの妊娠や育児のサポート、困窮者への食料・育児用品の無償提供、コロナ感染者や濃厚接触者となった子育て家庭への食料や家庭内の感染予防用品無料提供などを行ってきた。
 代表の一人で、現在芳賀赤十字病院に小児科医として勤務する増田卓哉さんに、同法人設立の経緯を聞いた。
 病や困難に苦しむ人からも目を逸らさず普通に会話ができる人になりたいと、医師を目指し、医学生時代にはDV被害女性やその子どもたちを支援する小山市の認定NPO法人サバイバルネット・ライフにボランティアとして継続的に関わった。大学卒業後は小児科学会の「子どものバイオ・サイコ・ソーシャルすべてを診る」というスタンスに共感し小児科医に進んだ。
 小児科医になってからは、子育てや周辺の困難を家庭内のみで完結させず、もっと地域全体で支えたいと、医療と医療以外の資源を積極的につないだ。学生時代に共に活動していた仲間に新たなメンバーが加わり、地域全体で子育てする社会を目指す同団体を設立した。現在は、市や医療機関、フードバンクなどの民間支援団体等との連携を図りながら、活動している。
 3月からは月に一度親子を対象とした地域参加型イベントを開催し、家庭内だけでは経験できない自然活動などを提供しているほか、4月から「こどものフードバンク」をオープンし、不要になったミルクやオムツ、おしりふき等育児用品やお菓子、絵本・学習用品などを寄付として集め、必要な家庭に届ける活動も始めた。
 活動への参加、ボランティア希望は同団体公式LINEアカウント(@878ejivi)か、団体HPから問い合わせする。サポーター会員や、活動資金への寄付も募集している。
☎090・3697・2532

今号の記事