仙波さん(左)と戸田さん

学生科学賞県大会で知事賞

真岡西中の戸田さんと仙波さん「水底コップ」の謎を解明

文化

真岡市立真岡西中学校(市村政幸校長)3年で特設理科部の戸田萌那さん(15)、仙波巧也さん(15)が、「第66回日本学生科学賞栃木県大会」に応募し、最優秀賞の知事賞を受賞した。
 日本学生科学賞とは、1957年から中学生、高校生を対象にした歴史と伝統のある日本最高峰の科学コンクールと言われている。身の回りの小さな疑問や不思議の解明、教科書に書かれている学説に対する疑問の解決などについて、個人もしくは生徒が共同で取り組んだ実験・研究・調査作品を募集している。
 二人は柴山隆志指導教諭のもと、昨年の冬に県理科展展覧会に応募した「水底コップの研究」で解明出来なかった謎について夏休みを中心に研究を進めてきた。この研究は、戸田さんがインターネット上で紙コップが底を上に向けて沈んでいる動画を見つけ、「何故、紙コップの底に穴を開けただけで水底に留まる事ができるのか、長く水底に留めておくにはどうすればよいか」と疑問に思い、調べる事にしたという。
 戸田さんは仙波さんとともに、おととし12月から昨年9月まで、何百回と実験を繰り返し、吸着現象が起こる事をつきとめ、同大会に応募。見事、知事賞を受賞し、同校創立以来の快挙を成し遂げた。
 戸田さんは「将来は研究職に就きたいと考えているので、この展覧会にチャレンジ出来て自信がつきました。評価して頂けて嬉しいです」、仙波さんは「実験は大変だったけど、その分とても楽しく、最高の賞を頂く事が出来て嬉しかったです。この経験を活かせるように、学校生活を送りたいです」と語った。
 また、柴山指導教諭は「お互いに役割分担をして、根気強く研究してきた結果、二人の努力を評価して頂き、このような素晴らしい賞を受賞する事が出来たのだと思います」と話し、市村校長は「二人が、通常浮くはずのコップが浮かない『水底コップ』のパラドックスに目を付け、発想豊かに試行錯誤を繰り返しながら二年間にわたり、謎を追求し続けた事が素晴らしいと思います。栄えある知事賞受賞は本校の誉れです」と語った。

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