幻の果実『ポポー』

幻の果実『ポポー』が最盛期

芳賀町の荒井さん宅でたわわに実る

社会

 芳賀町東高橋の荒井洋子さん宅で、「幻の果実」と言われているポポーの収穫が最盛期を迎えている。
 ポポーは、北アメリカ原産で、日本へは明治時代に渡来した。害虫や病気に強く、栽培に手間がかからない事から、一時は国内でも多く栽培されていた。しかし、実が熟してから3日ほどしか日持ちしないため、1940年頃から次第に姿を消していった。今では栽培している農家が少なく珍重されている。
 果実はマンゴーのようなオレンジ色で、熟すと南国フルーツ特有の濃厚な香りが漂い、甘みが増してクリーミーな味わいになることから「森のカスタードクリーム」とも呼ばれる。果実には卵約10個分のエネルギーがあり、栄養価が高いという。
 荒井さんは、約20年前、道の駅で買ったポポーの種をプランターで育てたところ発芽。その後、畑に定植すると根付いて、根あがりや落下した果実からも芽が出て、現在は30本にまで増えた。実がなるまでには10年かかり、収穫できるようになったのも4~5年前から。昨年は約2000個収穫している。
 「完熟を収穫するので、とても香りがよく、好きな人には堪らない味のようです。興味のある方は連絡いただければ販売します」と荒井さん。(問)☎090・4244・9639(8~12時)

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