石坂市長に受賞報告した上杉さん

日本新聞協会主催 新聞配達員に感謝の思いつづる

上杉さん(真岡小2年)のエッセーが県初の審査員特別賞
フリーアナウンサー小林麻耶さんの選考で

文化

 日本新聞協会主催の「第27回新聞配達に関するエッセーコンテスト」で、真岡小2年上杉愛莉さん(8)の作品「はいたついんさん、ありがとう」が審査員特別賞を受賞した。
 上杉さんは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため学校が休校になっている5月、父親と姉の3人でコンテストに応募。全国から6065通の応募があり、年代別の部門ごとに最優秀賞、審査員特別賞などが選ばれた。同賞受賞は本県では初。
 受賞したエッセーは、「毎朝、届いた新聞を祖父に持っていくとありがとうと言ってもらえてうれしいけど、みんなが寝ている間に配る配達員さんは誰にも感謝されない。私が配達員さんにありがとうといってあげたい」などと綴った。上杉さんの作品を選んだ特別審査員のフリーアナウンサー小林麻耶さんは「いつもありがとうを伝えるおじいさま。ありがとうと言われるとうれしい気持を、今度は配達員さんに。ありがとうのつながりに心が温かくなりました」と評価した。
 上杉さんは国語が好きで、父親の敬一さん(48)によると、「普段、家でもありがとうを口にする子。作文の宿題が文章を書く良い経験になっていると思う」と話した。10月28日、上杉さんは父親と真岡市庁舎を訪れ石坂真一市長に受賞を報告。石坂市長は「ありがとうは一番大切な言葉。その言葉によく気がつき文章にしましたね」と称えた。

受賞作品全文
「はいたついんさん、ありがとう」
 私は、朝、いつもおじいちゃんに、新ぶんをわたしています。おじいちゃんは、いつも、ありがとうと言ってくれます。わたしは、ありがとうと言われると、とてもうれしくなります。
 おねえちゃんに、その話をしたら、新ぶんは、みんながねているときに、とどけてくれる人がいるんだよと教えてくれました。
 わたしが、ねているときに、新ぶんをとどけてくれる人がいることを、はじめて知りました。
 はいたついんさんは、だれに、ありがとうって言われるの? と、おねえちゃんにきいてみたら「みんなねているから、ありがとうって言われないよ」と教えてくれました。
 はいたついんさんは、ちょっとかわいそうと思います。だからわたしがかわりに、ありがとうって言いたいです。
 はいたついんさん、ありがとう

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