「ウドントミカン」(前列中央)と茂木中野球部員

試合前に挨拶するミカンくん(左)、ウドンくん

白熱した試合が繰り広げられた

コロナに負けるな 球児の夏の思い出づくり支援

松竹芸人VS茂木中野球部員―来年も対決の約束―
「ウドントミカン」の提案で実施YouTubeで配信

スポーツ

 球児の夏の思い出づくりにと、松竹芸能の若手芸人コンビ「ウドントミカン」が8月30日、茂木町の並松運動公園野球場で茂木中学校野球部の生徒と野球対決し、ユーチューブで配信している。
 ウドントミカンは、道の駅芸人でユーチューバーとしても活動し、2019年10月から道の駅もてぎを中心に茂木町の情報を発信している。ウドンくんは香川県出身、ミカンくんは和歌山県出身で共に28歳。2人は野球の経験があり、ミカンくんは軟式野球の外野手として全国レベルの実力を持つ。
 新型コロナの影響で現役生が公式戦や練習試合が失われていることに心を痛めた「ウドントミカン」は、球児に夏の思い出をと茂木中学校野球部(顧問・大和田勝也教諭)との対決試合を提案、町の若手職員の働きかけで実現した。
 当日はうだるような暑さ。投手はミカンくん、捕手はウドンくんで、「完全試合」を目標に挑んだ。野球部は1、2年生19人が紅白に分かれ、盗塁、バント無しのルールで全員がバッターボックスに立ち、守備につき七回まで対戦。
 相次ぐミカンくんの死球、さらにリリーフのウドンくんも本塁打を浴びるなど、完全試合阻止で向かう生徒らは8安打18点を上げた。初安打の、この日が誕生日の茂垣莉一、2塁打の河又望愛、本塁打の矢口凌平、思いやりの掛け声をかけていたサード川堀絢心の各選手に試合後、2人から特別プレゼントが贈られた。
 茂木中野球部の河原育杜主将は「変化球がすごかった。思い出に残る良い経験」と感動の面持ちで語った。ウドンくん、ミカンくんは、「練習もままならない中、本気で投げた球を打ってきた」と生徒たちを称えた。応援していた、ウドントミカンの所属事務所の松竹芸能株式会社・小林敬宜取締役は「コロナで萎縮する中、2人の行動が、子どもたちがのびのびと活動する一助になれば嬉しい。さらにネットワークを活かし、里山に移住者が増えるきっかけになれば」と、地域活性への思いも語った
 ウドントミカンは、リベンジを図り、来年も茂木中野球部と対決する約束をした。試合の模様は「YouTuberVS現役中学生」で配信中。

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