人との繋がりは「報・連・相」が大切と話す田邊さん

キャンプファイアーでトーチサービス

キラリ人生 笹島さんの薫陶を受け社会教育活動

巡るご縁と地域交流で人生彩る
熊倉4区  田邊光明さん(72)

日々是好日

 田邊さんは、名古屋市の日本福祉大学社会福祉学部に学んだ。学生時代は学童保育指導員や家庭教師のバイトをしながら、貧困問題、子どもの校外活動にも関心を持ち、YMCAの子ども会でキャンプリーダーなども務め、充実した学生時代を送った。
 大学で学部長の講義を初めて受けた時の第一声が『茂木町には笹島保という素晴らしい公民館長がいる。君たちもぜひ話を聞くとよい』だった。田邊さんは驚き感動した。笹島保さんは後に茂木町長となった人で、故郷市貝町に住む父親とは連合青年団仲間だった。
田邊さんは、喜び勇んで笹島さんに手紙を書いた。その後、田邊さんは、笹島さんからの紹介状を持って学部長室を訪れた。笹島さんが『学部長によろしく』との手紙をくれて繋いでくれたのだった。この出来事から、生きる道筋を整えてくれた笹島さんの薫陶を受け、社会教育に興味を持った。
 大学卒業後、児童福祉施設などを経て、真岡市の職員に。32年勤務した中で、山前・大内・中村・真岡西分館に通算20年勤務した。
 西田井の「八社五社」踊りで新潟上越市との繋ぎ役となるなど、各地域の人と密接に関わった。亀山在住の頃は新設された公民館の事務局長を13年勤め、住民の一層の交流を図った。亀山区運動会が今も存続していることを喜ぶ。在職中、全国公民館連合会の永年勤続表彰、優良公民館職員表彰を受賞。
 本館当時に担当した真岡西小家庭教育学級生、大谷台婦人学級生、五歳児父親学級生とは交流を温めていたため、家を建てるのに土地を見に来た時、学級生が反対側の家に住み即決できたという。以来地域に溶け込み、約500戸の副区長4年、区長を10年勤め、今春退任した。現在は朝のラジオ体操運営、認知症予防体操脳トレ、レク体操普及、ウエルカフェ地域貢献担当CSWとして活動に励んでいる。
 田邊さんは「私の人生の原点は笹島さんとの出会い」と話し、学生時代の感動の火を灯し続け、地域づくりのためにコミュニティソーシャルワーカーとして人と人を繋いでいる。
田邊さん☎090・5219・4479

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