上野さんからの寄贈品を手にする日下田校長

聖火リレーのユニホームなど寄贈

真岡工業高第1回卒業の上野さん

文化

 真岡工業高校の第1回卒業生、上野直さん(73)=横浜市在住=から同校に、東京オリンピック時の聖火リレーで上野さんが着用したユニホームや記念メダル、当時の教科書や絵はがきなど貴重な資料が多数贈られた。同校では今後、在学生に先輩の足跡を学んでもらうため、閲覧できるよう配慮するという。
 同校は真岡農業高校機械科から昭和41年に独立し、県立真岡工業高等学校となり、同年に第1回の卒業式が行われた。上野さんは同年に卒業した1回生。
 昭和39年に東京オリンピック(第18回)が開催されたが、1年生だった上野さんは聖火ランナーに選ばれ、栃木県33区のランナーとして国道4号線をひた走った。「聖火のコースは国道4号線を北から南まで走るものだった。私は大田原市近くの国道を受け持った」と当時を懐かしんでいる。
 同校に寄贈されたのはオリンピック時に着用したユニホームのほか、県内の聖火ランナー名簿、聖火ランナー認定書、参加賞(記念メダル)、ユニホーム姿の写真など。また当時使用されていた教科書類(20冊)、参考書(10数冊)、絵はがき、上野さんが使用していたノート類なども寄贈された。
 上野さんは「当時は1学年2クラスでした。資料の整理をしていますが、新たに修学旅行の栞などもでてきましたので、再度寄贈したい」と述べている。日下田静夫校長は「貴重なものですので、保存して将来に向けた記念品として大切にしたい」と話していた。

今号の記事