久下田小/齋藤弦生さん

大内中/小坂逞真さん

久下田小/前列左から、小林、向原 後列左から、大山、星、西橋、佐藤、指導の大金教諭

長沼中/宮田桃花さん

芳賀地区から最優秀賞4点

栃木県理科研究展覧会中央審査会

文化

 第76回栃木県理科研究展覧会並びに発表会の「中央展覧会審査」は2月3日、栃木県子ども総合科学館で行われた。地区大会を経た優秀作品86点の中から小中は各学年とも最優秀賞3点が選ばれた。芳賀地区からは小学1年、中学2年の学年で選ばれた。
 「中央発表会」は3年ぶりの開催で2月16日、栃木県総合教育センターで行われた。発表時間は10分。芳賀地区から最優秀賞に小学校1点、中学校1点が選ばれた。
県最優秀受賞者・作品
◇展覧会
【久下田小1年齋藤弦生】『かみコップクラッカーをとばしたい』
 齋藤さんはテレビで見た紙コップクラッカーを真似して作ってみたが、思うように紙ふぶきが飛ばなかったことから、研究を始めた。
 「大変だったことは飛んだ紙ふぶきの枚数を数えること」と夏休みに自宅で頑張ったことを振り返る。
 紙ふぶきにする材料の種類などを変えて実験し、最優秀賞を受賞。昨年、段ボールコンポストを研究し、同賞を受賞した兄の結人さん(小5)に続く快挙となった。
 「お兄ちゃんの誕生日に、このクラッカーでお祝いしたい」と、嬉しそうな表情を見せた。
【大内中2年・小坂逞真】『ウキクサの不思議』
 小坂さんは、メダカを飼っている水槽に浮いているウキクサが、いろいろな形になっている事に興味を持ち研究を始めた。葉や根の特徴を調べ、葉が4~8枚に増えるパターンを6月から約半年にわたり毎日写真を撮って観察した。結果、増え方は色々なパターンがあり、根元付近から増え、つながりは、中心葉から3本が出る事が分かった。
 ウキクサについて様々な角度から観察し、新たな疑問にも粘り強く調べ、見やすくまとめた点が評価された。
◇発表会
【久下田小6年・西橋彩、星百花、佐藤彩心、大山琴葉、小林勇陽、向原心羽】
『紙コプターよ空を舞え』
 星さんが「紙コプター」と名付け、6人は羽のある種子、フタバガキのモデルの作製を目的に実験を始めた。
 羽の形を工夫するために、西橋さんは羽を折ったり切ったりするなど様々なパターンを提案。きれいに回転してゆっくりと落ちる羽には、空気の動きが関係していると、向原さんが仮説を立てた。小林さんはペットボトルを用いたり暗くして光を当てたりするなど、煙を用いて空気の動きを可視化する実験方法を次々と考案。佐藤さんは、発表を聞く人の視点に立ち、スライドの編集にこだわった。 リーダーの大山さんは「科学教育センターや学校での練習など、これまでの努力と、6人のチームワークが認められた」と受賞の喜びを噛みしめていた。
【長沼中2年・宮田桃花】『チンダル像の研究』
 チンダル像とは、氷に強い光を当てると内部が溶け、氷の花のように見えること。宮田さんは、小学校から氷に関する研究を続けてきたことから、自然界で見られるチンダル像に興味をもち実際に作りたいと取り組んだ。自宅の研究用の冷凍庫で、透明度が高く、ゆっくりと凍らせた(断熱材を3重に入れ27時間30分かけた)氷を用意した。光は3種類で実験し、温度が一番高いレフ球(63・5度)でチンダル像が見られた。結果、チンダル像は「太陽の光が当たったときに見られると思っていたが、太陽の熱が影響している」ことが分かった。自然界で見られるものを自分で再現した点などが評価された。

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