シトラスリボンの結び方を学ぶ生徒

茂木高でシトラスリボン作り

コロナで差別の無い社会をと

社会

 茂木町のボランティア団体「なでしこの会」(石田由利子会長)は、新型コロナの感染者や医療の最前線で働く人たちが差別されずに「ただいま、おかえり」と言い合えるまちをめざす「シトラスリボンプロジェクト」の活動の一環で10月16日、茂木高校で、活動のシンボルである「シトラスリボン」の作り方講習会を開いた。生徒たちは活動を通して理解を深めていた。
 同プロジェクトは、愛媛県の松山大学の教授が提唱して始められ、栃木県でも取り組んでいる。茂木町では会員が県の家庭教育学級オピニオンリーダーの会議で知り、リボンの作り方を学んだ。
 同高の講習会には、「生活と福祉」の選択授業で午前が3年、午後は2年で各7人が参加。事前に世の中に溢れている新型コロナ感染者への誹謗中傷のエピソードを生徒に伝え、感想を語ってもらった。生徒らは「誰もが感染するおそれがあり、自分が非難されると思うと怖い」「医療関係者を誹謗しても感染したら助けてもらう訳だから中傷するのは言う人のエゴ」「友達が感染しても私は温かく迎え、医療関係者に感謝したい」などと発表した。
 リボンづくりは、石田会長、矢野尋子さん、須藤尚子さん、岡本久美子さん、クェートォ玲子さんが講師を務めた。両端に色違いのテープを付けた約40㎝の練習ヒモを使い、「叶結び」で三つの輪の結び方にチャレンジ。3つの輪は、家庭、地域、職場(学校)を表しており、生徒らは活動の趣旨を確かめながら結んでいた。2年の浦井暖人さんは、「日本には素晴らしい結びの文化がある。水引きでリボンを作り友だちにあげたい。母親に教えて一緒に作りたい」と話した。
 同会ではこれまでに1500個のシトラスリボンを作製し、町民センター、ふみの森、元気アップ館などで配布、胸につけたりストラップにしたりして、コロナに負けない思いやりのある地域をと呼びかけている。

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