来賓と塾生

茂木町 茂木高で県内初の公営塾開講

地域だからできないではなく地域だからこそできること
ゆずも塾で主体性を育み学力向上、町・県の発展にと

文化

 茂木町は、県立茂木高校生の学力向上、進路実現の支援を目的に「高校魅力化プロジェクト」で「公営塾」を開講した。11月1日、同校で県、町、地元県議、塾を運営する企業、受講する生徒らが出席して開講式が行われ、塾名「ゆずも塾~VIVAもてぎ~」が発表された。公営塾は県内初で期待が寄せられている。
 町は、地元にある茂木高校をより魅力的にすることで町、県をより魅力的にしようと令和2年から同プロジェクトを開始し、事業者を選定し委託契約を結んだ。講師募集で2人を採用、9月にプレオープンした。
 式で、県教委の中村千浩次長は「県初の取組みで、モデルとなる先進的な高校教育の在り方」、古口達也町長は、「学力向上など教育環境の整備は、子育世代の移住定住促進の決め手。高校選択に優位性をもたらし、町、県の将来を担う人材が育つものと期待している」とあいさつした。
 塾の日程は月~金曜午後4時20分~8時半で、同校の生徒を対象に理科教室を使って無料で行われる。開講時点で、1~3年生35人が入塾、随時入塾できる。
 内容は授業の学習内容の定着、自律的な学習習慣の確立を目指し、講師が学習活動をサポートするもので、英語・数学・現代文・古文を中心に生徒の質問に対応する。
 河上恵太校長は、「受験という目標達成のために主体的に取組むことは、社会での課題解決と同じ。塾で将来に必要な課題を見つけて欲しい」、塾の運営企業Prima Pinguino代表取締役藤岡慎二氏は「島根県の小さな離島で3人の生徒から始まったこの取組みが全国に広まり国の政策になった。地域だからできないではなく、地域だからこそできること。バトンを受け取って走って欲しい」と受講生にエールを送った。
 国立大学を目指す物部中出身の1年関亦雄眞さん(16)は「塾は遠いので授業の後、校内でそのまま学べるので時間が効率的。しっかり学びたい」と、塾の開設を喜んでいた。

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