表彰式後の写真撮影で喜びいっぱいの表情を見せる真高吹奏楽部員と梅原教諭(中央)

18年ぶり 悲願の東日本大会出場

真岡高吹奏楽部

文化

 今年創部60周年を迎えた真岡高吹奏楽部が、今月9日に千葉県君津市であった第29回東関東吹奏楽コンクール(東関東吹奏楽連盟など主催)高校生B部門(30人以内)で金賞を受賞。来月8日の第23回東日本学校吹奏楽大会の東関東代表として出場する。同部が東日本大会の切符を手にしたのは18年ぶり4回目。同部は昨年度まで東関東で3大会連続金賞だったが、代表まであと一歩だった。悲願の出場に生徒、学校、OBの喜びはひとしおだ。(2面に関連記事)

~東関東Bで金 来月8日に甲府~

 東関東コンは栃木、茨城、千葉、神奈川の4県から36団体が出場。金賞の13団体のうち、取手聖徳女子(茨城)、昭和学院(千葉)とともに真岡の3団体が、10月8日(日)に甲府市である東日本学校吹奏楽大会への出場権を獲得した。大会は北海道、東北、北陸、東関東、西関東、東京の6支部から各3団体の計18団体が顔をそろえる。
 演奏曲は現代アメリカを代表するジョン・マッキーの「レッドライン・タンゴ」。車のエンジンが限界まで高速回転する様や喧噪のニューヨークの地下鉄の路線名が曲名の由来。
 変拍子が連続する独特の疾走感や緊迫感に加え、中間部の気だるいタンゴなど、高い技術、豊かな表現が求められる難曲。大編成で演奏されることが多く、小編成ではさまざまな弊害が生じるとされる。
 赴任前、「能力の高い部員が多く、男子校ならではの勢いがある部」と認識していたという梅原愛子教諭。「部員なら演奏できる」と確信。クラリネットからオーボエ、トロンボーンからトランペット、サックスからピアノなど、生徒が楽器を持ち替え必要なパートを担当させるなど、早期に準備に着手した。
 変拍子、リズムを体にたたき込むため、指揮棒を振ったり担当パートを歌ったり、工夫を凝らしたグループ練習、夏休みは強化練習。学校行事が相次いだ東関東コン直前にも集中して楽曲に取り組んだ。
 4月に赴任し約5カ月、部員の気持ちが一つになっていくのを感じた梅原教諭は「試行錯誤し悩みながらも、部員が最後まで諦めずに曲と向き合い努力した成果。最後まで細部にこだわる部員たちを見て感動した。県代表、東関東代表として、さらに磨きをかけ日本一熱い演奏を届けたい」と意気込んだ。
 部長でパーカッション担当の3年林大地さんは「学校名が呼ばれ大会への出場が決まった時は実感が湧かなかったが、賞状が届いた瞬間、感動がこみ上げた」と話し、東日本大会に向け、「3年生はコンクールでの最後の演奏。『至誠』を胸に、悔いが残らない7分間にしたい」と胸を張った。

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