展示されている大刀形埴輪

横塚古墳の「大刀形埴輪」など展示

約1500年前の古墳装飾
市貝町立歴史民俗資料館

催し物

 市貝町立歴史民俗資料館(市貝町市塙)は4月10日まで、第46回企画展「いちかいの埋蔵文化財」を開いている。この中で、1957年に行われた古墳発掘調査で同町市塙の「市塙横塚古墳群」から出土した「大刀形埴輪」や「槍形埴輪」2点も展示され、話題となっている。
 横塚古墳(1号墳)は市塙の伊許山の麓にある全長52mの前方後円墳で、町生涯学習課によると6世紀前半の権力者の墓とみられるという。「大刀形埴輪」は1月末、発掘調査関係者の遺族から町に連絡があって寄贈され、65年ぶりに町に戻った。
 大刀形埴輪は高さ約90㎝、底部外径約16㎝。細長い鞘の部分は扁平で、三角紋が描かれ赤く彩色されている。柄の部分に玉纏の装飾が施されている。ほぼ完全な形を保ち、彩色も残り、文化財的価値が高いとされる。
 また、昨年5月には、同古墳出土の「槍形埴輪」2点も島根県立古代出雲歴史博物館から町に寄贈された。
 槍形埴輪は高さ41㎝と32㎝。いずれも保存状態が良好だ。
 町では、「関係者の協力で約1500年前、地元の古墳を飾った埴輪が当時の色を残して市貝町に帰ってきて嬉しい。この機会にご覧いただき、古代人の文化や暮らしを感じて欲しい」と話している。
 同館の開館時間は9時30分~19時。月曜休館。展示についての問い合わせは町生涯学習課☎0285・68・0020。

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