オリーブ定植指導を受ける苗木購入者

市貝町 オリーブで農業振興

景観や実の活用に期待

社会

市貝町農業委員会(石原浩会長)と市貝町農村生活研究グループ協議会(小塙美以会長)は4月7日、同町田野辺の石原会長方と同町赤羽の小塙会長方圃場でオリーブの定植指導研修会と苗木配布を行った。
 両会は、農業振興、耕作放棄地対策、景観向上などを目的にオリーブ栽培に取り組もうと昨年から研修を重ね、(株)ジャングルデリバリー(群馬県館林市、三田英彦代表取締役)の協力を得て実施に至った。
 試験栽培協力者は15人で、フラントイオ47本、カロレア29本の合計76本を購入した。苗木は4年もので、高さ約2メートル。ジャングルデリバリー社員が、施肥や支柱の立て方、剪定時期などについて詳しく説明し、参加者は熱心に質問していた。
 今後11月から12月にかけて剪定方法や越冬のレクチャーを受け、市貝町でも育つことを検証する。越冬がうまくいき、オリーブが実をつけることが確認されれば、その後の出荷へとつなげていく。
 ジャングルデリバリーは県外群馬自治体でオリーブ栽培指導をするのは市貝町が初めてで「市貝町の里山の風景にマッチした植物で、ぜひ成功するよう支援したい。市貝産「ゆず」をオリーブオイルの香りづけに使用したい希望もあり、永くおつきあいしたい」と話した。
 苗木購入者は「傾斜地にオリーブの林が出来れば、イタリアのような景色になる。葉はリースなどの飾りにもなり乾燥してお茶にもなる。数年後に実がなれば、オリーブ油が搾れ、搾った後の実は、牛や豚の飼料にもなると聞いている」と多岐にわたるメリットに期待していた。

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