真岡駅の展示スペースで西村さん(左)と荒川さん

墨と提灯とSLで新たな伝統を

真岡駅にハンドドローイング墨絵の作品展示

催し物

 真岡駅2階通路の展示スペースで12月12日まで、栃木市出身のハンドドローイング墨絵師・荒川飂さん(43)による作品展が開催されている。また真岡市の節句人形・提灯専門店「わたや」が荒川さんとコラボしたSLの絵柄の提灯を制作し真岡地域活性に一役買っている。
 荒川さんは、伝統的な技法やルールに捉われず、指や爪、手のひらを駆使し、水墨画の手法で自然や動物などを墨汁で描き、躍動感あふれる作品は国内外で評価されている。
 展示会場入り口には、95×195㎝のふすま一枚の大作「真岡鐵道SLが行く」の渾身の作品が展示され、疾走感溢れるC1266が目を引いている。
 荒川さんは、墨絵を描くときは、下書きはしないでイメージを整えてから制作に入り、ピアノや打楽器などを演奏することから、体内でリズムを刻みながら描く。今展では約35点を展示している。
 不死鳥のようにも見える作品「朱雀乱舞」は、スペインの世界遺産「サン・パウ病院」に原画がタイル化されて埋め込まれるという。
 荒川さんとわたやの西村和浩専務(39)は、「墨と提灯とSLのコラボで真岡線全線開通101年を祝い、新たな伝統を創っていきたい」と意欲を見せる。

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