水谷さんのサービスのレシーブに挑む中学生

水谷さん(左端)、高木和さん(右端)とレシーブチャレンジに挑んだ小中学生

水谷隼さんの世界の技を間近に

東京五輪卓球金メダリストを迎え
益子卓球Jrと中学生が夢の体験

スポーツ

 東京五輪卓球混合ダブルスで日本初の金メダリストの水谷隼さん(32)が5月29日、益子町を訪れ、総合体育館アリーナで町内の小中学生と卓球を通してふれあい交流を深めた。
 経験や技術、精神面などを学び、スポーツに対する興味と将来への夢を持たせることを目的に町・町スポーツ協会が実施。水谷さんの妻の海那さんが市貝町生まれで小学6年まで益子卓球ジュニアクラブに所属していたことから、同クラブの大久保章監督が橋渡しとなって実現。広田茂十郎町長も出席し、大久保監督がイベントの開幕を宣言した。
 この日、水谷さんは幼い頃から一緒に卓球をしてきた高木和卓選手(33)と共に来町。会場には益子卓球Jrの選手や中学校の卓球部員、保護者、指導者など卓球ファン約380人が集まった。水谷さんは、会場の大きな拍手に迎えられ高木和選手と共に入場し、「益子は10回以上訪れており、第2のふるさとです」とあいさつ。小さい頃からの練習方法や逆転勝ちした際の精神の持ちようなどを解説した。
 チャレンジマッチでは小中学生が2人と試合をした。目の前で繰り広げられる世界の選手とのラリー、高木和選手のコートに水谷さんが乱入するパフォーマンス、レシーブチャレンジで水谷さんの強烈なサービスを中学生が3連続で返球する場面など会場を沸かせた。
 質問形式のトークショーでは水谷さんが、「バックハンドは、自分が動いて体の中央でボールを打つ。レシーブを受ける際は、打球点を遅くし、ツーバウンド寸前まで待つ」「レシーブを打つ瞬間は、体の近くで速いスイングでナイフで切るように」「試合に活きる練習は、自分にも相手にも厳しく試合と同じ緊張感を持つこと」などと貴重なアドバイス、参加者が熱心に耳を傾けていた。最後に「みなさんは、ポテンシャルが高く、改めて卓球の楽しさを再確認させていただいた」と参加者にエールを送りお礼を述べた。
 参加した船田遼平さん(8)は「もう一回試合をしたい」、益子中卓球部部長3年馬籠花帆さんは、お礼の言葉の中で「得難い夢のような体験と好きな卓球が出来ることに感謝し、日の丸を背負える選手になりたい」と周囲への感謝と目標を語った。

今号の記事