奉納された彫刻と記念撮影(右から2人目が原村氏)

再建1250年の大前神社 狛犬獅子彫刻を奉納

エコロ・原村氏の浄財で制作

社会

 真岡市東郷の大前神社で5月11日、再建1250年記念事業の一環として「狛犬獅子彩色彫刻」の奉納が行われた。作品は、㈱エコロ・インターナショナルの代表取締役を務める原村正紀氏の浄財により制作。同神社の栁田耕太宮司は「数々のこだわりが詰まった素晴らしい彩色彫刻であり、今回の記念事業の象徴といえる」と謝意を示した。
 奉納されたのは、高さ約50㌢の狛犬獅子一対。彫刻は稲垣彫刻(千葉県館山市)の稲垣祥三氏、金箔彩色施工は㈲佐和漆工芸社(日光市)の伊原建樹氏らが担当した。
 材料には秩父産のクスノキを使用。繊細な紋様が刻まれた彫刻に漆を重ね塗りし、金箔を貼って彩色を施した見事な出来栄えに仕上がった。狛犬と獅子の頭部には、縁起が良いとされる六角形の亀甲紋様も彫られている。
 拝殿で行われた奉納奉告祭では、栁田宮司が祝詞を奏上した後、原村氏が玉串を奉てんした。初めて完成品を目にした原村氏は「彩色施工の前と後では、雰囲気が全然違う」と伝統の技術を称賛。「大前神社の歴史に残る、価値ある彫刻を奉納することができた」と満足げな表情で話し、今後の地域活性化、社会貢献活動の継続に意欲をみせた。
 原村氏は、2007年にも「昭和の日」制定記念として、同神社敷地内に「年中祭祀国民祝日之標」を建立している。
 同神社は再建1250年を迎えるにあたり、記念事業の奉賛会を立ち上げ、額殿や神楽殿の改修工事、社務所の大改修などを実施。今夏には西口に大鳥居を建立し、駐車場の整備も行う予定としている。

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