益子町 町内産サツマイモを特産に

食品加工センターが地元を盛り上げ

社会

 益子町の道の駅ましこを運営する、株式会社ましこカンパニーは、町が設置した益子町食品加工センター(高橋裕也マネージャー)の運営管理を稼働させて半年が経つ。同センターは町内の農産物を商品化することが目的で、これまで地元鶏卵を使用した「とろたまぷりん」や益子の季節野菜を楽しめる「ましこピクルス」などの商品開発を行い、道の駅ましこで販売、さまざまな賞を受賞する人気商品となっている。
 センターは幅広い商品開発を行えるよう、惣菜・冷凍品・菓子・瓶詰製造業の4つの製造許可を取得。届け出業種はドレッシング、乾燥加工品、粉末加工品・調味料の製造品に対応している。大型乾燥機・高性能粉末機を導入しており、大型乾燥機は野菜や果物の栄養価を保持したまま、セミドライから完全乾燥まで行うことができるため、健康志向の高まりから栄養価の高いドライ製品を製造することが可能になったという。結果、生鮮野菜や果実を乾燥加工することで規格外農産物を高付加価値、かつ長期的な販売に耐えうる製品づくりを行うことができる。
 道の駅がオープンした2016年10月以降、客から益子町産の干し芋の要望が多数寄せられ、また、コロナにより地元からの需要が増えたという。これを受け、農福連携事業で、友愛作業所(益子町大羽)に令和2年度産のサツマイモの作付けを依頼、1トンのサツマイモ(ベニハルカ)を収穫し、干し芋作りがスタートした。加工商品の開発責任者の高橋マネージャーを中心に、数種類のさつまいもペーストやチップス、乾燥による商品試作を重ね、11月後半から「ほしいも(ベニハルカ)」=380円=を店頭で販売を開始、さらに、ペット連れも多い事から犬でも食べやすいよう硬めに作った「わんちゃんのおやつほしいも」=300円=で販売し人気商品となっている。
 現在、道の駅オリジナル商品のほか、レトルト商品も販売し、商品ロスを減らす新たな商品への開発、野菜や果物のペーストなどの一次加工品にも力を入れている。高橋マネージャーは「観光客だけでなく、地元の方々にも喜ばれる商品を開発したい。今年からはさつまいもの作付けを増やし生産を拡大するため、友愛作業所さんには作業も手伝っていただく予定で、焼き芋や干し芋商品を新たな益子の特産物として定着させたい。さらに、地元の飲食店とのコラボにより、一次加工品を町内で使用して頂き、地域の皆さんとともに、町全体で地元を盛り上げていきたい」と抱負を語った。

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