益子町教育長に三田進氏(62)

子どもたちに無償の愛を注ぎ

社会

 定年退職後の2年間、芳賀教育事務所スクールサポーターを務め4月1日付けで教育長に。
 益子中、真岡高、宇都宮大学教育学部中学校教員養成課程卒。昭和56年に茂木中に新採で着任、柔道部顧問となり生徒と一緒に汗した。益子西小時代は3段跳び県代表で鳥取国体に出場、真岡中で陸上の顧問、その後、芳賀教育事務所、県庁企画部交通対策課、教育事務所、東沼小で校長となり、市貝中校長、平成31年3月、益子中校長で退職した。教職38年の中で13年を教育行政に携わった。
 常に優しい目と心で子どもたちに接する無償の愛が子どもたちの心に届いた。ある年の卒業式、担任したクラスで松山千春の『大空と大地の中で』を惜別に歌った。男子生徒が涙を浮かべて無言で近づき拳で胸を叩いてきた。この時、「大切なものをもらった」という。
 認められると安心して質問ができ、話を聞いて学べる。「そんな環境を作り、自分らしく地域社会、世界で「自己実現」を目指せる子どもの育成に努めたい」と話す。
 益子町益子。

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