曳き舞で社務所を移動

社務所を西に12m曳き舞

大前神社御造替1250年事業

文化

 真岡市東郷の大前神社(栁田耕太宮司)は御造替1250年事業として社務所改修工事を行っており、10月27日、現在地より西へ約12m移築する「曳き舞」を行った。曳き舞は基礎と建物を切り離し、建物をそのままの状態で移動する建築工法で、同市西郷の増山工業(株)が工事を請け負った。現在では珍しい技術となっていることから同神社役員を招き、役員らが工事を見守った。
 社務所は築63年で、南北約20m、東西約12m。9月20日に基礎工事のため建物を2m東に曳き、元の社務所西側に新たな基礎が完成したことからH形鋼のレールやワイヤーを使用して建物を移動した。移動には約3時間かかった。
 工事の様子を見学した同神社総代会副会長の峯田靖さん(同市荒町)は「見事な技術に驚きました。今後、境内西口に木造鳥居が建立される予定で、参拝者の利便が向上するものと思う。地域の守護神である同神社の益々の隆盛を願います」と話した。
 移設工事は11月20日に終え、11月22日から瓦ぶきの屋根を銅板葺きに葺き替える工事が始まり、令和4年3月下旬に完成予定となっている。

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