枝豆と昨年産の味噌をつけたおにぎりを味わう参加者

枝豆の収穫

種まきから始まる味噌づくり

100年余の小深在来種の大豆で
「もて木っこ だいずくらぶ」の親子が活動

文化

 茂木町社会福祉協議会(平山敦子事務局長)は、子ども・子育て支援事業の一環で、指定就労継続支援B型の障がい者施設ともだち作業所(斉藤和憲所長)と連携し、地域の親子を対象に、年間を通し大豆の種まきから味噌づくりに取り組んでいる。
 味噌づくりは、今年で2年目を迎える。使用する大豆は、同町小深に100年余伝わる種を採取し栽培されている「小深在来」の晩生種。今年もこの大豆から味噌づくりを実施する。
 今年は7月4日、参加した親子らが元気アップ館でポットに種をまいた。育った苗は、同町の松原努さんの自然農園「空土ファーム」の圃場に移植し栽培。松原さんの指導でみんなで作業するが、今年は悪天候だったため松原さんと支援者が移植をし、夏にはみんなで大豆畑の除草を行い苗の成長を確かめた。
 これから葉が枯れたら豆を収穫するが、「完熟前の枝豆の旬を味わおう」と10月18日、畑に親子や関係者52人が集まった。子どもたちが、畑に入り豆の膨らみ具合を確かめてそれぞれ1株を抜きとり、塩もみにしてから畦道に設置したカマドで塩茹でにして味わった。また昨年仕込んだ味噌の味見をしようと、自分でそれぞれに新米のおにぎりにつけ、サトイモもやけんちん汁とともに味わった。辺りには豆や味噌の香ばしい香りが漂い「甘みと香りが強く美味しい」と笑顔でほおばっていた。
 鈴木瑞穂さん(37)は陽ちゃん(2)と参加し、「自家製味噌を子どもが喜んで食べてくれる。最近、大豆を育てる若い人が増えている」と話した。河上晶くん(7)は、「鞘の中には、うすっぺらいのや、ぷっくりした豆があるんだね」、小森綾子さん(43)は「枝豆は夏の食べ物かと思っていたけど秋に味わえる晩生種があることを初めて知った」と、それぞれに大豆への興味を示していた。
 寒仕込みの味噌づくりは2月に行う予定。

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