初期から近作まで一堂に並ぶ廣澤美術館つくは野館

廣澤美術館 魚眼の大作 一堂に

県文化選奨記念、田中定一油彩画展

文化

魚眼レンズ越しのユニークな大作で知られる二紀会委員で上三川町在住の洋画家田中定一さん(73)の油彩画展が3月26日(日)まで、茨城県筑西市ザ・ヒロサワ・シティの廣澤美術館つくは野館他で開催中だ。
 令和4年度栃木県文化選奨記念展。昨年3月、半世紀の画業の集大成として開いた自選展をしのぐ54点を展示。会場は隈研吾氏設計の本館と同じ敷地内の「つくは野館」(有料)と、交流会館(無料)。
変貌する農村風景に最愛の娘や母、妻を登場させた作品は画家や家族の成長の記録でもある。極彩色のバルーンを配した「風の行方」(F150)は希望、幸福感を込めた。長さ60㍍のつくは野館の100~200号の作品群は圧巻。敬愛する鴨居玲の「老人」を思わせる初期作品も展示する。(問)同シティ0296・45・5601。

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